警備会社の顔である制帽、僕がこの仕事を始めようと思ったきっかけの一つの品である。 湾岸戦争が勃発する年1991年、僕はニューヨークに居た。

それまで治安が悪くアメリカで犯罪率が一番多かった街である。

それが当時の市長の方針で警察官の数を増やし「割れ窓理論」に基づいてニューヨークの街を一掃した。

それでも地下鉄の42nd駅から先には1人で行くなといわれていた時代である。

危険とはどういうものか?どのようにして自分を守ればいいのか?色々と思うことがあった。

安全な国日本から銃社会のアメリカへの探検、危険はわかっていてもそれを確かめたかった!

ある日自由の女神を見ようとトークンを買い地下鉄に乗り駅を一駅ずつ停車しては人が減り、警察官が乗り込んでくるのを目にした。 ほぼ乗客が居なくなった時電車は停車して動かなくなった。

その時目があったのがニューヨーク市警の警察官。 僕の方に歩み寄り

「この列車はここで終点だよ、先に行くのなら一度地上に出て再度乗り換えないといけない。地上は危険だから俺が警護する!ついて来い!」

地上に出ると5番街とはまったく違う光景、ハーレムだった。

生まれて初めて感じた安全のありがたさ、そして命の大切さ。守ってくれたのはNYPD。

その時の八角帽が僕の記憶の中に焼きついた。 そしていつか僕も人を護る仕事につきたいと決心した。

「割れ窓理論」

犯罪の多くは原因がある。犯罪が起こりうる環境をなくさなければならない。

例えば新車を置いておくと数日間はそのままであろう。しかしその車の車輪を4本無くすと次にガラスが割られハンドルが盗られるであろう。そしてカーステレオ、シート・・・ほっておくと見るも無残な姿になる!

犯罪も同じこと。そうならないように防止する事が大切である。

割れ窓理論はガラスが割られたままにしておくとその次に連鎖的にまたガラスが割られてしますことを理論づけたものであるが、犯罪に限らず環境の維持は大切な事であり我々警備員がその為に防止する事の重要性が必要である事がよく分かる。

それを誰かがしなければいけない時代になった。